初期は、症状が出ないことが多い
「もしかして性感染症かも」と思って、この記事にたどり着いた人もいるかもしれません。まず知っておいてほしいのは、性感染症は、初期の症状がとても乏しいものが多いということです。
かゆみ・痛み・おりものの変化などが出るものもありますが、種類によっては無症状のまま進むこともあります。そして、男性よりも女性のほうが、自覚症状に気づきにくいと言われています。症状が出たときには、すでに進んでいる場合も少なくありません。気づかないまま放置すると、将来の不妊につながることもあります。だからこそ「症状がないから大丈夫」ではなく、「気になったら検査してみる」という考え方が大切です。
病院に行くのが怖い、恥ずかしいと思ったら
行ったことがない人にとって、怖い・恥ずかしいと感じるのは自然なことです。でも、これだけは伝えたいです。産婦人科・泌尿器科の医師や看護師、助産師は、日常的にたくさんの体を診ています。恥ずかしがらなくて大丈夫です。
性感染症にかかったこと自体も、恥ずかしいことではありません。大事なのは、そこからきちんと治療して、再感染しないように気をつけていくことです。
そして、もし何も見つからなかったとしても、それは「損」ではありません。「何もなかった、よかった」と思えるほうが、モヤモヤをかかえたまま過ごすより、毎日ずっと楽です。もし本当に感染していた場合も、初期のうちに対応できれば、それだけ体への負担も少なくすみます。早めに行くことに、迷わなくて大丈夫です。
産婦人科に入るところを誰かに見られるのが気になる、という人もいると思います。それが気になるときは、少し離れた街のクリニックを選ぶ、知り合いに会いにくい時間を選ぶ、といった方法もあります。
未成年が気をつけたいこと
未成年の場合、保険証を使わずに受診すると、費用が全額近くかかってしまうことがあります。保険証を使えば費用は抑えられますが、家族の保険証を使う場合、あとで医療費のお知らせが家に届いて、どこを受診したか家族に伝わることがあります。
だからこそ、心配なときは、家族に正直に話しておくことをおすすめします。家族がどんな反応をするか、不安に思う人もいるかもしれません。それでも、こっそり抱え込んで治療が遅れるより、早く適切な治療を受けられるほうが、あなたの体にとって大事なことです。
「まず調べてみたい」という段階なら、保健所という選択肢もあります。多くの保健所で、HIV・梅毒を中心に、無料・匿名で検査を受けられます。地域によってはクラミジアや淋菌感染症も検査できますが、性器ヘルペスや尖圭コンジローマなど、血液や尿の検査だけでは分からない性感染症もあり、保健所ですべて調べられるわけではありません。保険証は不要ですが、検査できる項目は地域や保健所によって違うので、事前に近くの保健所に確認してみてください。かゆみ・痛み・できものなど、はっきりした症状がある場合は、保健所の検査を待たずに、そのまま病院を受診するほうが早く適切な治療につながります。
一人でかかえなくていい
性感染症は、特別な人だけがかかるものではありません。気になる症状があるとき、なくても不安なときは、一人でかかえずに、検査という一歩を踏み出してみてください。「何もなかったね」で終わっても、それでいいんです。