こんなこと、ない?

ほんとうは行きたくないのに、友だちに「行こう」とさそわれると、ことわれない。

先に帰ると、自分がいないあいだに楽しいことがあって、次の日、その話にひとりだけ入れない——それがこわくて、帰りたいのに帰れない。

自分の意見を言うと、相手ががっかりするかも…と思って、つい相手に合わせてしまう。

——もし心当たりがあっても、だいじょうぶ。じつは、これを書いているわたしも、子どもの頃ずっとこうでした。そして、大人になった今も、少しだけ続いています。あなたがやさしい証拠だし、こういう人は、ほんとうに多いんです。

それ、「やさしさ」じゃなくて「がまん」かも

友だちを大切にするのは、すてきなこと。でも、自分の気持ちを全部おさえて相手に合わせるのは、「仲良し」ではなく「がまん」になっているかもしれません。

あなたの気持ちは、友だちの気持ちと、同じだけ大切です。どちらか一方だけがずっとがまんする関係は、だんだん苦しくなってしまいます。

「境界線」ってなに?

境界線とは、「ここまではいいけど、ここからはイヤ」という、自分の心の線

この線は、人によってちがっていいし、あなたが決めていいものです。「みんなはよくても、わたしはイヤ」があって、まったくかまいません。

「イヤ」と言っても、こわれない

行きたくないときは、「今日は帰るね」「わたしはやめておくね」と言っていいんです。

ことわったくらいで消えてしまう関係は、ほんとうの仲良しでしょうか? ことわること=きらい、ではありません。あなたの気持ちを伝えただけです。ほんとうの友だちなら、ちゃんと分かってくれます。

相手の線も、大切にする

自分の線を大切にするのと同じように、相手が「イヤ」と言ったら、やめる。うっかりわるいことをしてしまったら、「ごめんね」をちゃんと言う。

境界線は、自分をがまんさせないためだけのものではありません。自分と相手、その両方を大切にすること。それが、境界線の考え方です。

おぼえておいてほしいこと

無理して合わせなくても、あなたは大丈夫。あなたの気持ちは、あなたのものです。

友だちは、あなたが「あなたのまま」でいられる相手と、少しずつ深くなっていければ、それでじゅうぶんですよ。

わたしも、いまも練習のとちゅうです。だから、あなたも今日からで大丈夫。すこしずつ、で大丈夫。

ことばのせつめい

境界線
「ここまではいいけど、ここからはイヤ」という、自分の心の線。人によってちがっていいし、自分で決めていいものです。