避妊の方法は、1つじゃない

避妊の方法は1つではありません。それぞれに確実さ・費用・手に入れやすさの違いがあり、どれを選ぶ(選ばないか)を決めるのは、あなた自身です。この記事では、代表的な方法とその確実さ、そして助産師として伝えたい考え方を整理します。

それぞれの方法と、確実さの違い

避妊の確実さは「パールインデックス(100人が1年間その方法を使ったときに、妊娠する人数)」という数字で比べられます。数字が小さいほど、確実な方法です。

  • コンドーム:理想的に使えば確実さは上がりますが、実際の使用では約14人が妊娠すると報告されています。ズレ・破損・つけ忘れが主な原因です
  • 低用量ピル:正しく毎日飲めば0.3人ですが、飲み忘れがあると7人まで上がります
  • IUD(子宮内避妊具):0.1〜0.8人と、いちど入れてしまえば最も確実な方法の1つです(日本産科婦人科学会・日本女性医学学会「OC・LEPガイドライン2020年度版」より)

数字を見てわかるとおり、コンドームは「正しく毎回使う」ことが確実さのカギで、人の手が入る分、失敗が起きやすい方法でもあります。

コンドームだけじゃ不安なら

わたし(かや)は助産師の立場から伝えたいことがあります——コンドームと、もう1つの方法を併用するのが一番かたい。もう1つに何を選ぶかは人それぞれですが、個人的には低用量ピルが、避妊としての確実さ・体への負担・続けやすさのバランスで総合的にいいと感じています。

ただし、ここでコンドームを外していい、という話ではありません。コンドームは、性感染症を防げる唯一の避妊法です。ピルやIUDは妊娠を防げても、性感染症は防げません。だから、他の方法と併用するときも、コンドームは続けてつけてほしいと思っています。

高校生だったわたしが、調べても分からなかったこと

わたしが高校生だった頃、実はまだ彼氏もいなくて、避妊そのものより、性感染症の知識のほうが心配でした。当時「神様、もう少しだけ」というドラマが流行っていて、HIV(エイズの原因になるウイルス)のことが話題になった時期があったんです。

「くしなどの共有ではうつらない」というところまでは調べて分かったのですが、「感染している人に、自分の手で触れたらうつるのか」までは、当時いくら調べても、はっきりした答えが見つかりませんでした。

今、正確な情報として伝えられます。健康な皮膚どうしが触れるだけでは、HIVはうつりません。 感染経路は、性的接触・血液を介した感染・母子感染の3つに限られていて、握手や日常のふれあいでうつることはない、と厚生労働省が明記しています。当時のわたしのように、正しい情報にたどりつけずに不安なまま過ごすのは、つらいことです。だからこそ、この記事のような場所に、正確な情報を置いておきたいと思っています。

もし、避妊に失敗したかもと思ったら

コンドームが破れた、飲み忘れが続いた——そんなときのための「緊急避妊薬」という選択肢もあります。使えるタイミングに期限があるので、心配なときは早めに、産婦人科に相談してください。「まだ早いかな」「聞いていいのかな」と迷わなくて大丈夫です。


避妊は「してはいけないことを防ぐ」ためだけのものではなく、自分の体と将来を、自分で選ぶための道具です。どの方法を、どう組み合わせるかを決めるのは、あなた自身です。