同意って、なんだろう?
同意というのは、なにかをする前に「かかわる人みんなが『いいよ』と思えていること」です。
小さい子に「さわっていい?って聞いてからだよ」と教えることがあります。実は、これが同意のいちばんの土台なんです。中学生になったいまも、根っこは同じ。体にさわること、写真をとること、手をつなぐこと——どんなことも「聞いて、こたえる」からはじまります。
だまっているのは「いいよ」じゃない
ここが、いちばん間違えやすいところです。
くすぐり遊びで考えてみましょう。「こちょこちょするよ?」と聞いて、相手が笑って「いいよ」と言った——これは同意です。でも、返事をしていない、こまった顔をしている、びっくりして固まっている、これらは「いいよ」ではありません。しつこく何度も言われてしぶしぶ折れた「……いいよ」も、自分で選べていないので、本当の同意ではないんです。
「イヤ」は、いつ言ってもいい
一度「いいよ」と言ったあとでも、「やっぱりやめたい」に変えていいです。くすぐりも、途中で「もうやめて」と言われたら、そこでストップ。気持ちが変わるのは、わがままでも失礼でもありません。
理由をうまく説明できなくても大丈夫。「イヤだ」「やめて」と言うだけで十分です。あいてが友だちでも、好きな人でも、年上でも、それは変わりません。
相手の「イヤ」も、同じように大切
これは自分を守る話であると同時に、相手を大切にする話でもあります。
相手のからだは、相手のもの。さわっていいかを決められるのは、その人自身だけ。だから、したいなと思ったときも、かってに進めず、まず「聞く」。
そして、逆も同じです。あなたのからだは、あなたのもの。イヤだと思ったら、断っていいんです。だって、あなたの体なのだから。
だれかが「イヤ」と言ったり、こまった顔をしたりしたら、そこでやめる。理由を問いつめたり、しつこく誘ったりしない。自分の「イヤ」を大切にしてほしいのと同じように、相手の「イヤ」も大切にする——これが同意のいちばん大事なところです。
こまったときは
もし、自分の「イヤ」を聞いてもらえなかったり、同意していないことをされたりしたら、あなたのせいではありません。
一人でかかえこまず、信頼できる大人に話していいです。話したからといって、おこられることはありません。
同意は、「さわっていい?って聞いてから」の一言からはじまる、練習していくうちに身につく感覚です。一度で完ぺきにできなくても大丈夫。「聞く」「こたえる」「気が変わってもいい」——この3つを覚えているだけで、自分と相手を大切にする力になります。
ことばのせつめい
- 同意
- なにかをする前に、かかわる人みんなが「いいよ」と思えていること。むりやりや、しつこく言われてしぶしぶ折れたものは、ほんとうの同意ではありません。
- 信頼できる大人
- こまったときに話せる、安心できる大人のこと。おうちの人、先生、保健室の先生などです。